著書紹介『日本語教育学の歩き方―初学者のための研究ガイド』

渡部倫子准教授の著書(共著)が出版されました。

本田弘之・岩田一成・義永美央子・渡部倫子『日本語教育学の歩き方―初学者のための研究ガイド』 大阪大学出版会

内容紹介
この本の執筆陣は4人とも「自分は日本語教育関係者である」と考えています。ところが、文法オタクの岩田(広島市立大学国際学部准教授)、ドラマを見てもついつい分析してしまう義永(大阪大学国際教育交流センター准教授)、なにかと評価を気にする渡部(広島大学大学院教育学研究科准教授)、学習者の性格を社会や歴史のせいにしたがる本田(北陸先端科学技術大学院大学教授)、みんな興味はバラバラです。私たちは日本語教育の発展に貢献したいという緩やかな共通目標を持ちながら、やっていることが全く違う。そんな気づきが執筆のきっかけです。
本書の狙いは、日本語教育の研究分野を広く浅く(ちょっとかっこよくいうと‘鳥瞰的に’)見せることです。その際、方法論をかなり丁寧に解説しています。また、さらに詳しく勉強したい人のために、専門書や各方法論を用いた研究論文を紹介しています。日本語教育関連の研究分野が非常に拡大・細分化している現状では、こういった整理作業が必要なのではないかと思っています。なにより、この整理作業は、私達4人にとって非常に有意義なものでした。ですから、きっと学生にとっても有意義なはずなのだ!と、突然タメ口をぶっこんでアピールしておきます。
日本語教育学に興味がある人は、いろいろなルートを通って研究を進めます。そのルートは違っても、「日本語教育の発展に貢献したい」というゴールは同じはずです。さあみなさん、本書を片手に、旅に出ませんか?まだまだ未踏破のルートはたくさんありますよ。

著者略歴
本田弘之
早稲田大学教育学部地理歴史専修を卒業後、高校教諭を経て青年海外協力隊に参加、日本語教育の世界に入る。早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程修了。博士(日本語教育学)。現在、北陸先端科学技術大学院大学教授。専門分野は、日本語教育をめぐる社会言語学、言語政策論および異文化理解とコミュニケーション

岩田一成
金沢大学文学部地理課程を卒業後、青年海外協力台で日本語教師になる。帰国後、大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了。博士(言語文化学)。国際交流基金日本語国際センターを経て、広島市立大学国際学部准教授。専門分野は日本語文法(談話レベル)

義永美央子
同志社大学法学部政治学科、大阪YWCA日本語教師養成講座を経て、大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程単位取得退学。博士(言語文化学)。現在、大阪大学国際教育交流センター准教授。専門分野は第二言語習得研究、談話分析

渡部倫子
広島大学教育学部日本語教育系コース(旧日本語教育学科)を卒業後、同大学大学院教育学研究科博士前期・後期課程修了。博士(教育学)。同大学助手(旧教務員)、岡山大学言語教育センターを経て、広島大学大学院教育学研究科准教授。専門分野は言語評価

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