学生による授業レポート
大学の授業ってどんなことをやっているの?学生の皆さんにレポートしてもらいました。日本語教師として必要なこととは何でしょうか。日本語の知識は勿論のことですが、この授業ではまず、日本語教育の現状に目を向けそれを紐解いていきます。物心がつき始めた頃から母語が第一言語である環境に身を置いて生活してきた人たちが私たちの中の大半であると思いますが、そうでない環境での生活では、どのような問題が生じ、どのような必要性が出てくるのでしょうか。この授業では先生が提示する日本語教育に関する課題を、グループで考え、まとめ、発表するといった順序で毎授業進行していきます。グループで話し合うことにより自分の意見を相手に投げかけることができると同時に今まで自分では気付くことのできなかった点に気付くことができ、自己の日本語教育に対する見解を深めることもできます。それだけでなく、グループワークでは論文をまとめたりエクセルを用いてデータを処理したりする機会もあるため、今後の研究・授業に役立つ技能を獲得することもできます。
(2年生 K.I.)

あなたが目上の方と話すとき、きっと敬語を使うでしょう。時には使う敬語が正しいかを確認しながら…。そこには、相手や状況によって敬語の種類を使い分けるという、日本語のルールが存在するからです。では、友達との普段のおしゃべりで、そんな日本語のルールを考えたことはありますか?普段意識することはなくても、何気ない会話の中にも、日本語のルールが存在します。社会言語学では、私たちが日常話している日本語について分析し、そこに存在するルールを明らかにします。学ぶための教材は、教科書ではなく、自分たちの話す日本語です。身近なテーマと和気あいあいとした雰囲気で、社会言語学の魅力を感じられるはずです。
(4年生 S.Y.)

仁科先生は言語学の先生です。「言語学」と聞くと、「難しそう」とか「専門的で堅苦しい」というイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし仁科先生の授業では、身近なところから例をあげて考えていくので、言語学をより身近でより密接なものとして捉えることができます。私が受講した『言語の比較と対照研究』の授業では、タイ人の学生とお互いの言語について英語で発表し、ディスカッションしました。タイ語と日本語は別の言語ですが、同じような言語的規則や考え方も多く見られ、興味深かったです。また、タイ人と日本人を対象に、日本語について英語で紹介するというのは初めてで、かなり難しかったですが、非常に貴重な経験になったと思います。
(3年生 M.D.)

草野心平の「冬眠」という詩を知っていますか。本文は「●」、たったこれだけ。作者は何を伝えたかったのでしょう?いったい何が冬眠しているのでしょう?この授業では明治・大正・昭和の名詩を扱います。先生が鑑賞に必要な情報やこれまでの研究をわかりやすく説明してくださる、入門的授業です。国語の教科書に載っているものを含め、数多くの詩を扱うので、かつて感動した詩、もっと読みたいと思える詩にいくつも出会えると思います。詩の鑑賞はとっつきにくい…と感じている人にこそ受けてほしい授業です!詩人の生涯に迫り、作品を深く読み味わうことは、教養を深め、私達の人生を豊かにしてくれるはずです。担当してくださる西原大輔先生は詩人でもあり、現在詩集を5冊出版していらっしゃいます。詩への愛に溢れたお話は必聴です!!
(4年生 M.W.)