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日本語教育学講座(旧日本語教育学科)の歩み

 

1986年(昭和61年)4月 教育学部に「日本語教育学科」設置。学生定員40名。
               初代学科主任は、奥田邦男教授。
               全国の国立大学において、初めて教育学部内に日本語教員養成課程の「学科」として設置された
               ものであり、規模、その教育内容の広がりともに日本にかつて無い規模のものとして構想された
               (下にその概要を記す)。

               それまで教育学部国語教育学講座の中に、いわば軒を借りるようにして在った「日本語・日本事
               情」を母体として発足(「日本語・日本事情」コースは、後に「広島大学留学生センター」とし
               て発足)。設置主体は、文部省(当時)の大学課ではなく、国際学術局。設立に至るまでの文部
               省との交渉は、奥田邦男教授と山本多喜司教育学部長(現名誉教授)とが当たった。発足時の学
               科構成(教員定数、16名)は、以下の通り。
                ・日本語教育学講座 5名
                ・日本語学講座   4名
                ・言語学講座    4名
                ・文化学講座    3名
               実際の教員配置は、国の予算進行に応じて、数年間かけて整備された(1993年、全容が整っ
               た)。

1988年(昭和63年)3月 学科教員による研究誌『言語習得及び異文化適応の理論的・実践的研究』発刊(第3号まで刊行)

1988年(昭和63年)7月 第1回日本語教育海外実地研修を二ユージーランド、オークランド大学で実施。参加学生は学部
               3年次生を主体として計25名。『日本語教育海外実地研修報告書』を刊行。
               以降、「海外実地研修」は、1994年度まで、実施先をニュージーランド、インドネシア、ア
               メリカ合衆国、インドネシア、中国の各大学に拡大して実施された(「報告集」は計7冊刊行)

1989年(平成元年) 9月 教育学部が広島市千田町から東広島市に移転。

1990年(平成2年) 3月 『広島大学日本語教育学科紀要』創刊号、発刊。

1990年(平成2年) 4月 大学院教育学研究科に日本語教育学専攻(修士課程)増設。学生定員12名。設立記念パーティ
               ーが開催された。

1992年(平成4年) 4月 大学院教育学研究科に日本語教育学専攻(後期課程)増設。定員六名。

1992年(平成4年) 9月 奥田邦男編『教職科学講座 第25巻 日本語教育学』福村出版、刊行。初の学科教員全員によ
               る著作。

1993年(平成5年) 4月 日本語教育学講座助教授の着任によって、教員定員、16名の体制が整った。

1995年(平成6年) 3月 斎藤稔教授、定年退職。

1996年(平成7年) 3月 細田和雅教授、定年退職。

1997年(平成9年) 4月 大学院教育学研究科改組に伴い、大学院名称を「日本言語文化教育専攻」に変更。

1999年(平成11年)3月 奥田邦男教授、木坂基教授、今田滋子教授、定年退職。

1999年(平成11年)3月 日本語教育学科同窓会「いろは会」が発足。

2000年(平成12年)4月 教育学部・学校教育学部の統合、大学院教育学研究科の再編に伴い、学部が「言語文化教育系 
               日本語教育系コース」(定員、35名)に、大学院が「言語文化教育学専攻 日本語教育学専修
               」(前期課程)と「文化教育開発専攻 日本語教育学分野」(後期課程)とに変更。教員組織名
               も、「日本語教育学科」から、大学院部局化に伴い、「大学院教育学研究科日本語教育学講座」
               となる(学部は大学院組織に所属)。

2000年(平成13年)4月 同窓会誌第1号発刊(現在にいたる)。

2001年(平成13年)3月 講座紀要名を、『広島大学 日本語教育研究』第11号と改称し、刊行。

2002年(平成14年)6月 沼本克明教授、『日本漢字音の歴史的研究ー體系と表記をめぐってー』(汲古書院)により日本
               学士院賞受賞。

2004年(平成16年)4月 広島大学、国立大学法人に移行。

2006年(平成18年)3月 水島裕雅教授、定年退職。

2006年(平成18年)9月 講座創設20周年行事として、記念行事および記念シンポジウム「日本語教育学ーその「つなが
               り」のダイナミズムー」(於教育学部)、祝賀会(於コットンクラブを)開催した。
               記念企画として、縫部義憲編『講座・日本語教育学』全6巻、スリーエーネットワーク、刊行。
               講座教員全員、および他大学、研究機関における専門家からの寄稿で構成された、日本語教育学
               を網羅する総合的著作。

2007年(平成19年)3月 沼本克明教授、水町伊佐男教授、定年退職。

2009年(平成21年)3月 縫部義憲教授、定年退職。

2009年(平成21年)4月 学部の正規科目として「日本語教育海外実地研修」が開講され、2010年2月から海外での日
               本語教育実習が開始(2016年現在、実習派遣先は、オークランド大学(ニュージーランド)
               、中山大学(中国)、ブラウィジャヤ大学(インドネシア)、建国大学(韓国)、エリザベスタ
               ウン大学(アメリカ)、輔仁大学(台湾)、タマサート大学(タイ)の7大学)。

2011年(平成23年)3月 大浜るい子教授、定年退職。

2012年(平成24年)3月 多和田眞一郎教授、定年退職。

2014年(平成26年)3月 町博光教授、定年退職。

2016年(平成28年)3月 講座創設30周年記念行事「「世界に羽ばたく日本語教育」から30年」を、講座同窓会と共催
               で開催(学士会館)国内外で活躍中の同窓生を中心とした国際シンポジウムと懇親会(西条伯和
               ホテル)。200名が参加。

2016年(平成28年)3月 大学院教育学研究科改組により、大学院組織名(前期課程)を「日本語教育学専攻」に変更。